月はどっちにでている

生涯料理人のオヤジが亡き嫁さんの想いを綴ります。

今夜の月はどっちにでている?

涼という名のホスト

そのホストの名は涼。


嫁さんが可愛がっていた男。


男の子かな。


まあ、よく面倒みてたわ。


いや、息子感覚でね。


店の仕事、家事、犬の世話、雑用、嫁さんへ仕事は盛り沢山だった。


昼寝の時間も無かった。


朝は一番に店に入る、一日、14時間は働いていたかな。


少し息抜きぐらい必要だから俺は嫁さんへ、言ったさ。



(俺の友人の経営してるホストクラブで遊んできな)


友人と二人で夜の街へ。


涼というホストと出会った。


いやね、この男はホストには向かない。


綺麗な顔立ちだったが、嘘をつけない。


仕事として割り切れない男。


俺も涼は可愛かった。


ホストクラブを辞めさせて俺のとこでバイトを始めた。


嫁さんは嬉しそうだったな。


お客さんにウチの息子ですってね。


3人で食事に行ったりして家族のようだった。


暫くして大阪で仕事を始めた、涼。


そして嫁さんは癌と闘うハメに。


涼は何度も見舞いに来てくれたよ。


(さえちゃん、頑張れ!)


いつも。


しかし、勝てなかった。


死んじゃった。


葬儀の日、涼は泣いた。


俺は嬉しかった。


嫁さんは愛されていたと。


血の繋がりがなくても深かったのだ。


先月の彼岸にも涼は、やってきた。


どことなく、嫁さんの遺影が微笑んでいる。


多くの人に愛されて旅立つことは幸せなんだね。


愛してくれる人は、大切である。


俺だけじゃない!


愛されたいのなら、愛してやればいい。


嫌われたいのなら、徹底的に嫌われろ。


綺麗事で真ん中にいるんじゃねえよ。


俺は思うんだ、自分は可愛くねえってさ。

腑抜けオヤジ、竹輪麩のような一日

昨日は、多くの皆さんからコメント、LINE、メールを頂きありがとうございました。


おでん種で例えますと、コンニャクでっか。


いやいや、竹輪になれない竹輪麩でしてね。


朝からフニャフニャです。


朝飯もトーストしないパン。


缶コーヒー、いつもですが。


墓参りではボロボロ泣いて。


昼休みも遺影の前でフニャフニャ。


強がっていても実際はフニャフニャ。


仕事が終わって嫁さんへ供えた鰻もフニャフニャだったす。


ん、竹輪か?


イマイチ、おでん種の中でも人気薄ですな。


竹輪麩か?


静岡県人には無用です。


やはり、黒はんぺんでしよ、静岡県。


大根?


一日を置いて食べるものです。


シミシミ


まあ、仕方ないな。


命日だからね、カフェインでも打破出来ません。


しか~し、皆さんのお気持ちで多少ピクッと持ち上がりましたぜ。


中指ぐらいですが。


息子共々お礼申し上げます。


あっ、別に期待してたとか、ガッカリしたとかじゃないですか、あの人からのメッセージは来なかった。


そんなもんか?


繋いでいる糸も容易く切れるのです。


おっと、4日になったぜ!


フニャフニャよ、さらばじや!


新たなステージへ稼働だ。


フニャンゲリオンから赤ひげゲリオンへ変身だい。


アゲアゲ饅頭食べようかな。

揚げまんじゅうね。


よっ!ダロ君。


皆様、命日はフニャフニャで構いません。


ガ!


巨根、あっ、大根ね。


土をかぶせりゃデカくなる。


大根サラダはシャキシャキ。


・・・


なんだか、何、書いてんだか恥ずかしくなってきた。


だって、僕、まだフニャフニャなんだもん。

死別から三年、オヤジのドキュメント

明日は嫁さんの祥月命日だ。


三年経つのか


・・・


生け花の稽古の話


25才から始めた生け花は奥が深かった。


茶道も俳句も。


流派は池坊です。


初めての稽古は緊張したが、そこは料理人、先生からこう言われた。


(あなた、本当に初めて生けるの)


驚いたらしい。


料理の盛り付けの要領で生けたのが型にはまったのだ。


上達も早く1年で華展に参加させて頂いた。


小原流、草月、古流、他の流派の長所も本なので身につけた。


例えば、松葉を三本まとめて重ね、一本は折れ松葉にして別れてあしらう。


遊び心だったのかも。


しかし、三年目に入ると要らぬ自信がついたのだろう。



俺はデキルんだ、僅か三年で仕上がったんだと。


そして、ある日、先生から叱られた。


(あなた、三年ぐらいで一人前になったと思っていたら大間違いよ、創作力はあるけど格式が無いわ、様式の花に遊び心はいらないのよ)


鼻っ柱を折られたさ。


人は事を成り遂げるには節目が大事だ。


壁にぶつかる時期がある。


最近、上手く生ける事が出来ないが、なぜ?


しかし、そこを乗り越えるとランクアップするようだ。


逆に、そこで止まってしまう、諦めること、残念だが、そこまで。



死別から一年、二年、俺はどうだったろう。


安全運転ではなかったな。


無謀運転だったかな。


荒治療かな。


悲しいさ、いつだって寂しいさ。


そして、三年。


まだまだ、これから。


今は節目の時。


ここで、這い蹲ったら最後まで。


明日は気丈に三年を迎えようと思う。