月はどっちにでている

生涯料理人のオヤジが亡き嫁さんの想いを綴ります。

今夜の月はどっちにでている?

オヤジの親父の命日?忘れてたわ。

ふと、思い出した、親父の命日は何日だったっけ?



確か、嫁さんと同じ10月だったが、何日だった?


お袋へ聞いた


バカ!15日だよ!


親不孝だねえ、あんた。


そうか、15日か、で?何年?


えええっと、27年だよ。


そうだったのか・・・


して、位牌を手にとって確認した。


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29日じゃん、それに25年目だ。


お袋でさえ、覚えていないのか。


ううっ、不憫な親父。


するとお袋はこう言う。


最近、痴呆が出たかもと。


いつも、言ってるし。


私はボケてない!


都合でボケが出るようだ。


親父は浜松で板前、三悪人の一人。


体には銃の弾後が!


保健所の検便に味噌とか犬の糞を提出したアホです。


名前が入っているのに。


面白いエピソードがある。


犬の散歩に出掛けて、道に迷った(笑)


犬の首輪が外れて逃げた!


命辛々、タクシーで戻ってきた親父。



大変だ!道に迷って犬が逃げた。


戻ってくることはあるまい、残念だがと。



ええ、権兵衛(犬の名前)は小屋で寝てるよ、お父さん!


これには、大笑いだった。


親父は悔しそうだったがね。


しかし、頑固者でわがままな親父だったが、嫁さんを可愛がってくれた。


命日を忘れててゴメンな。


あの世で、嫁さんに手を出すなよ。


いやね、若い頃はモテたらしい。


俺に自慢タラタラだったし。


(俺はな、常に女が7人いたからな、情けないヤツだ、お前は!)


そこで、7人ってなんだ。


数人でいいだろ!


お袋とは14コ、離れているしな。


お袋も若い頃は、まあ美人だったから。


モテたんだろう。


度胸の塊のような人だったよ。


思うんだ、仲良くあちらで暮らしているかなあ、と。


四人の家族も二人になった。


いつの日にか、俺たちも死ぬ。


また、家族で笑いあえる日がくる。


お袋も、それを信じて頑張っている。


それなのに、俺が這い蹲っていたら申し訳ない。


俺、独りで生きている訳じゃないし。


だからさ、土産話を待っててくれ。


29日は、神戸牛を食べさせてやるぜ、親父。


ん、なんかさ、俺も親父に似てるな。


俺に息子がいたらアホと呼ばれていただろう。

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